大黒柱とリビング階段
昔はよく「家の真ん中に階段を持っていったらダメ!」と言われていました。
これは何を意味しているのかと言うと、昔からある木造の家の場合、家の真ん中に階段を持ってきて、いわゆる吹き抜けの状態にしてしまうと家自体が弱くなるということなのです。
家の真ん中には、そうです! 木造の家のド真ん中にはどっしりとした「大黒柱!」というのが基本だったのですねー。
昔から一家の主であるお父さんのことを「一家の大黒柱」なんて呼んだりしますね。一般的には、これは、家庭の中でリーダー的存在であるお父さんを、家の
要の柱に例えて言った言葉ですが、最近はあまり使われなくなって来ていますね。
「あなたはうちの大黒柱なんだから、しっかりしてよ!」などと、誠に都合の良い時にだけ使われているような気がするのはワタシだけではないと思いますが。(笑)
※家相では、家の重心(=大極)を基準に方位を見ていきます。昔は、この基準に位置する要の柱を大極柱と言いましたが、次第にこれを大黒柱と呼ぶようになったそうです。ですから、昔の家では、大黒柱が家の中心に位置するのが当たり前だったわけですね。
さて、昔の木造の家の真ん中に大黒柱があるのは当たり前でしたが、今では柱ではなく階段や吹き抜けであることの方が多くなっていますね。
それはどうして? 要は建て方が変わってきたんですね。特にツーバイフォーや鉄筋コンクリート造などの家がそうなのですが、建物の強度の面から見ると、家の中心に大きな柱を持ってくる必要ななくなって来たからなのです。
また、そもそも家相の中には2階という考え方がない。ですから、「階段」という考え方は存在しないのですね。
当たり前の話ですが、「階段」というものは2階建て以上でないと必要のないものだった訳で、割合新しく登場ものと考えて良いでしょう。
で、“大黒柱なき(?)いま”、家の中心に何を持って来るのか?
近年、よく言われるのが、「リビング階段!」。
「リビング階段」とは、大雑把に言うと、「リビングに階段を作って、リビングを通らないと2階に行けないようにする」というものです。
で、「リビング階段」にする大きな理由が、「子どもとのコミュニケーション!」。つまり、子どもが帰って来て、家族の誰とも顔を会わさずに玄関からいきなり2階の自分の部屋に上がってしまうのではなく、一旦、リビングで家族と顔を合わせてから、自分の部屋へ、ということなんですね。
思春期のお子さんは特にそうです。家に帰ってからは部屋にこもってしまう。
で、おとーさんやおかーさんは、子どもが何を考えているかわからなくなる。
玄関入って、階段上る。ご飯食べるときだけ一緒。ご飯はテレビを見ながらだから、会話がない。親にしてみたら、お子さんとの接触のきっかけがほしい。
帰ってきたときぐらい顔を見られるように、話せるように。だから、「リビングに階段を作ってください。」と。
でも現実には、「リビング階段」にしたからと言って、親子のコミュニケーションが取れる!というものでもないようです。って、そんな場面にも何度も遭遇していますが。
要は、親が子どもとうまくコミュニケーションをとらんのです!
こういう話を聞くたびに「一家の大黒柱」は、どこに消えたのかと思ってしまいます。
子どもには、子ども部屋を作らないと怒られる。嫌われる。関係ないですよ!
嫌われたっていいじゃないですか?
いったい誰の家ですか? なんて、何だか自分に言っているような気がして来ましたが。(笑)
家づくりの過程も含めて、プランを「どーするこーする!」といことよりも、大切なのは、家族のコミュニケーションだと思うのです。
せっかく夢のマイホーム。家族みんなで仲良く暮らして欲しいですからね。私も二人の子を持つ親です。親のお気持ちもわかるだけに、ちょっぴり寂しいような、がんばってほしいような、複雑な気持ちになってしまうことがよくあるので
す。
と、何だか愚痴のようになってしまいましたが。
ちなみに私がリビング階段を作る時には、空調の面で気を使っています。リビングから階段、その上は吹き抜けになるわけです。当然、暖かい空気はドンドン上に上がって行きます。その分、リビングの温度は上がらない。で、余分に暖房費がかかってしまう。
冷房は、関西なんかの場合1年のうち1〜2ヶ月程度ですが、暖房は、半年近く使いますからね。このことは少しアタマノの片隅においておきましょうね。
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