【土地の話】

●ちょっと、ちゃうんちゃう? 『土地の南東角神話』

さてさて、もひとつ土地選びのお話を。

その前に、タイトルの「ちょっと、ちゃうんちゃう」(関西弁)とは、「少し、違 うんじゃないの?」という意味デス。

土地を選ぶにあたって、まずよく耳にするのが「南東角の土地がイイ!」「土地は やっぱ、南向きじゃなきゃぁ!」という話。
みなさんもご存じだと思いますが、人気の理由は、「朝日が登る東側は、朝から明 るく、昼間は南から暖かい陽射しが差し込んで、部屋全体が明るく暖かい」というこ とですね。ある意味、土地選びの神話のように「南東角」や「南向き」の土地が崇め られていたりします。
そこで今回のお話。決して「南東角の土地なんて良くない!」というのではありま せん。確かに、陽当たりの事を考えると、イイ! 誰が考えたって良い! のは間違 いないデス。

でも、それだけでよいのか? ということを少し考えてみましょう。
まず、「イイ土地」=とーぜん「値段が高い!」。
次に、土地は南向いていれば良いのか? そんなことはアリマセン。南向いていたっ て、南側の間口が狭いと陽が当たるスペースも少ない。
あと知っておいてほしいのが、「南東角」「南向き」の「家を建てるのに良い土地」 というのは、まず市場に出て来ない、というか、出て来づらい。なぜなら、人気があ れば、不動産市場に出て来る前に売れる可能性が高いからです。それが良い土地であ ればあるほど、そうなりますよね。
少なくとも、不動産屋さんが、わざわざお金をかけて、チラシを作って、紹介した りする必要がないはずです。とーぜん、不動産屋さんの店頭のガラスに、ずーっと貼 りっぱなしになるはずもない。
とすると、私たちが、一般に「家を建てたいので、土地を探したい」ということで、 不動産屋さんに問い合わせしても、そんなに良い土地がある可能性が少ない、という ことになる。
「良い土地というのは、そうそう一般市場に出回らない」。まず、このことを認識 しておきたい。
もちろん、新しく造成された広ーい住宅開発地なんかでは、必ずブロックごとに 「南東角」の土地がありますから、比較的手に入れやすいことは確かです。でも、そ の分値段も高い。開発業者さんもプロですから、そのあたりはキッチリとその価値を 計算して値段を高く設定しているはずです。

誤解のないように付け加えますと、これは、あまりにも「南東角」「南向き」とい うことだけにこだわって、せっかくの良い土地を見逃してしまうケースが多いのでは ないかと思っているのです。
つまり、何でもカンでも「南東角」「南向き」ばかりに目が行ってしまって、間口 や形状、周辺環境など、その他の条件に目が行っていないケースがあまりにも多い気 がするのです。

何度かお話していますが、まず大切なのは「その土地にどんな家を建てることがで きるのか?」ということ。南向きの値段の高ーーいだけの土地よりも、間取りに工夫 をすることによって、明るく、気持ち良く、広々と住める家を作ることなんていくら でもできる! そこが工夫です。

つまり、その土地をどう活かすか、ということですね。

予算の使い方もそうです。南向きの高い土地を買ったとします。そうすると当然、 家自体にかけられる予算は少なくなります。で、せっかくの良い(高い)土地に、何 ともゆとりのない家を建てざるを得ない、ということも少なくないのです、実際に。
もひとつは、『婚期と土地選びのビミューな相関カンケイ?』 でもお話したように、 市場に出回るはずのナイ「安くて条件の良い南東角」だけににこだわり続けて、結局、 婚期を失ってしまう、ということも。

家づくり、土地探しで大切なこと。要は、バランスです。
土地選びは、「南東角」や「南向き」は、確かに良い。でも、予算や形状、家の間 取り、プランなど、色んな条件をバランス良く見て、選ぶことが大事だと思うのです。

「土地は絶対、南東角だ!」とずーーっと「理想の土地が見つからん!」と感じて いるあなた、少ーしだけ、ほんの少しだけ冷静になって、視界を少し広く持ってみま せんか?



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