第七話

サービスしておきます!?(2)

さて、“サービスで”と言われる(た?)測量(敷地調査)費用の話のつづきです。

この段階では、まだどこの住宅メーカーさん(または工務店さん)にするかなんて全く決まってない状態です。あなたは現在、その候補を選ぶために、いくつかの会社とお話をしていたとします。で、そのうちの1社が、「うちは、測量費をサービスしますので、ぜひ!」とあなたに言ったとしましょう。


あなたは。。。
「まあ、測量はいずれしなきゃならないし、タダというのなら。。」ということになりますね。もちろん、あなたは、「測量してもらったからと言って、あななの会社に決めるということではないですよ!」という風な念押しも忘れずに。。。

で、測量をお願いし、あなたの土地の測量が行なわれます。

おそらく2人くらいの専門の作業をする人が、あなたの土地に入って、約半日の作業をすることになるでしょう。これで、あなたの土地の広さや形状などなどが明らかになります。

家を建てるために必要な土地の測量も無事完了です。

ん? 。。。「これの何が問題なの?」

「サービスで、タダでやってもらったから、テキトーな測量図になるかいな?」

という声が聞こえて来そうですが、安心してください。決して、そんなことはないはずです。
もちろん、担当の営業マンと最初に約束した通り、あなたは、「測量をサービスしてくれたその会社で絶対に家を建ててもらわなければならない」こともないでしょう。

「じゃあ、何にも問題ないジャン!」

確かにその通りです。
家を建てるにあたって、絶対に必要な測量をタダで、キッチリとやってくれる。。。
そこに問題はありません。

では、何が言いたいのかと言うと。。。

ここで、ちょっと基本的なことを考えてみましょう。

まず、住宅メーカーさんや工務店さんは、間違いなく『企業』(会社)です。

『企業』というのは、商売(つまりお金を稼ぐこと)を目的にしています。もちろん、私たちの「会社」もそうです。

『商売』の基本は、例えば。。。カンタンに言うと。。
『10円で仕入れたモノを、12円で売る。で、2円を利益として得る』ということですね。

当然、『企業』は、ボランティアではないのですから、タダや赤字を出してまで仕事はしません。

では、この「サービスの測量」にかかったお金は、誰が負担することになるのでしょうか!?

測量というのは、基本的に専門の免許を持った人がやらなければなりません。住宅メーカーさんは、測量をする時に、測量の専門の会社に頼むことになります。当然、測量会社は、測量することが「商売」ですから、そのための費用を、住宅メーカーさんからもらうことになります。(測量会社が、その住宅メーカーさんの子会社であっても、お金を払うことは同じです。)

つまり。。

サービスではなく、普通に測量をする場合、下の表のようになりますね。(一例)

Aお客様に頂く測量費8万円
B測量会社へ支払う金額6万円
差引きA-B=残るお金=利益 ※2万円
※この中には、営業マンがそのために動く手間などの経費も含まれています。


利益の2万円は、「測量に関しては、利益をとらないという“サービス”」かもしれません。

でも、「その会社が測量会社に支払う6万円」は、一体誰が負担するのでしょう!?

ヘン、ですよね!?

え?
「そんなことは、良くある話だ。家を建てることで、大きな利益が出るのだから、測量費の8万円ぐらい、家を建てた時の利益から出しておいてくれていてもバチは当たらんだろう」!?

これも良く言われたりする話です。

でも、これはあくまでも、最終的に「その会社で家を建ててもらった場合」の話ですよね!?

もし、あなたが測量を“サービス”でしてくれた会社が気に入らなくて、他の住宅メーカーさんに家を建ててもらうことになった場合。。。その会社は、あなたから1円ももらうことなく、ただ「測量会社に支払う6万円を負担」することになりますよね!?

これでは、その会社は赤字です。

では、誰がこの「6万円」を負担することになるのでしょう?

先ほども言いましたが。。。
「測量をサービスしたお宅が、家を建ててくれた場合」は、そのお宅の家を建てることで得られる利益を少し減らせば済む話です。

でも、よーく考えてみてください。

例えば、その会社の営業マンが、あなたを含む4人のお客さまと、話を進めていたとしましょう。
その営業マンは、その4人(4軒)すべての人に対して「測量費を“サービス”します!」と言って4つの土地の測量をしたとします。

で、その甲斐もあって、その営業マンは、その4人(4軒)のすべての家を建てられれば、何も問題はありませんね。“サービス”した測量費(の仕入れ値=6万円)は、それぞれの家の建築費から得られる利益から差し引けば良いのですから。

でも、現実的には、その営業マンが、実際に家を建てる契約を結べるのは。。。
経験から言って。。。まあ「4軒のうち1件」が決まれば、これはもう上出来です。

そうすると。。。
その会社が測量の“サービス”をした4件のうち、結果的に他の会社で家を建てることになる3件分の測量費(の仕入れ値=6万円×3件=18万円)は、どこにいくのでしょう?

その“サービス”にかかる費用は、いったい誰が負担することになるのでしょう?

測量費に限ら、家づくりを進めるにあたって、とても大切な話です。
よーく考えてみてください。

念のためもう一度言いますが、企業である限り、その会社が、自分で負担することは絶対にあり得ません。もしそうであれば、会社としては存在しないはずだからです。

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  • “サービス”にかかるお金は、誰が負担することになるのか? よーく考えてみましょう!


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