第九話 営業マンのひとり言

2.夢をカタチにするシゴト。夢を壊すシゴト。

私たち営業マンは、お客さまといっしょに、またある時はお客さまに代わって、お客さまが描くマイホームづくりに対する“夢”をカタチにするのが仕事です。
また誤解を恐れずに言うと、一方でお客さまの描く夢を壊す仕事も私たちの役割のひとつなのかもしれません。
というのも。。。やはり、敷地や予算などの条件とお客さまの想いとの現実的なギャップを埋めて行くことも私たちの大切な仕事のひとつだからです。

夢を壊すと言うのは、少し言い過ぎかもしれませんが、 お客さまの興味を引くために、現実的にできもしないことをアレコレ並べ立て夢のような話を無限に拡げて行くというのは、いかがなものかと。。。
夢のような話ばかりをしていても、それを実現できなければ意味がありませんし、お客さまにとっても、最初の想いと最終的に出来上がる家とのギャップが大きければ大きいほど、満足感がないのは明らかだからです。

もちろん、ここでもお話しているように、まずお客さまの夢や要望をできるだけお聞きすることから始まります。またひとりひとりの想いというものをお聞きします。それは、お客さまが、どんな暮らしをしたいのか? 家というものに何を求めているのか? などなど。。。お客さまに関して、お客さまの夢に対して、できるだけ多くのことを知っておかなければ、できあがる家は、お客さまが望んでいたものと「似て非なるモノ」になってしまうからなのす。

例えば。。。
お客さまが、「12帖のリビングルームが絶対に欲しい!」と言ったとします。
この要望に対して、私たちが出す答えは、単純に「では、まず12帖のリビングを作りましょう」ということにはならないのです。

なぜなら、そのお客さまが、“12帖=畳12枚分のスペース”が欲しい! というのと、“家族4人が毎日に気持ち良く過ごせ、月に1度くらい友だちを招いてホームパーティを開ける空間が欲しい!”というのとでは、“意味がまったく違う”からなのです。

私たちが、知りたいのは、お客さまの本意が、“どこにあるのか”ということなのです。

12帖のリビングを最優先して、プランを作ることは、ムツカシイことではありません。
だけど。。。とーぜんのことながら、お客さまが求める要望は、それだけではありません。
お風呂は、こーしたい。子ども部屋は、こーしておきたい。キッチンは、こーするのが夢なの。。。などなど。。。ありとあらゆる想いや要望があるはずです。

それらのすべての想いを、まずお聞きした上で。。。
私たちは、そのひとつひとつについて、「それがどう言う意図なのか」というその意味を解きほぐしながら、お客さまといっしょに確認していきます。
その中で、お客さまが望んでいることが、「絶対に12帖の“スペース”が要る話なのか」、それとも「家族4人が毎日に気持ち良く過ごせ、月に1度くらい友だちを招いてホームパーティを開けるゆとりある空間が欲しいのか」ということを見極め、お客さまに確認していくのです。
もし、お客さまの本意が、後者なら、「12帖のスペースを優先する」ことよりも、例えば、「10帖のスペースでも、いかに快適に心地よく過ごせる空間を作ることができるか」を優先して考えます。

何だか、少しわかりづらい話になったかもしれませんが。。。

ご安心ください。
あなたは、この話を読んで、「営業マンにどう言えば分かってもらえるのだろう?」と考えて頂く必要はありません。なぜなら、お客さまの「あーしたい!こーしたい!」を噛み砕いて、理解して、カタチにするのも、「それを実現するためには、これはガマンしておきましょう!」と自信をもって提案するのも、私たちの仕事なのですから。。。
あなたは、ただ「あーしたい!こーしたい!」と言い続けてください。

つまるところ、あなたが「どーしたい」のかを、「あーでもない!こーでもない!」というやりをしながらカタチにするのが、私たちのウデの見せ所ですから。。。

私たちにとっては、むしろその「あーしたい!こーしたい!」がほとんどない方が、夢をカタチにするのがムツカシイのです。

  • あなたの“あーしたい!こーしたい!”がなければ、良い家は作れません。


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