第十五話  営業マンから見たお客様

営業マンが、客を選ぶ?

私たち家づくりの営業マンに限らず、営業という仕事は、基本的に「お客さまに商品を買って“いただく”こと」です。
この、“いただく”ということ。つまり、「お金を出す“お客さん”」の方が、 「エライ!」という図式になってくるわけです。

「そんなん、どんなショーバイでも同じやんかー!」という声が聞こえて来そうです。もちろんその通りです。

でも、実は住宅の営業というのは、少ーーしばかり違うところがあるのです。
それは何かと言うと……。
何と、「お客さんを選ぶこと“も”できる」のです。

「客を選ぶ」なんて、何てエラソーで、とんでもない話なんでしょう!!!
確かにその通りです。

でも、ホントーの話なのです。
どういうことかと言うと……

住宅の営業が、他の営業と違うところは、「お客さんに出会ってから、契約し、家を完成させるまでの『時間(期間)が物凄く長い』ということ。
また当然のことながら「家が完成して、ハイ終わり!」ではありません。お客さんが新しい家に住み始めてからもそのおつき合いは続きます。ある意味一生のおつき合いと言えるかもしれません。ここが他の多くの商品と違うところです。

つまり、私たち住宅の営業マンにとっては、その「時間」の使い方がとても重要なものになるわけです。当然のことながら「Time is money」と言われるように、この「時間」というものはコストに換算することもできます。同じ家を建てるとしたら、できるだけ「余分な時間」を省いて、家づくりに力を注ぎたい。
「余分な時間」と言うのは、手を抜くとか、楽したい、ということではなく、同じ時間を使うなら「いい家を創るためにはどうすれば良いかということに頭と体力を注ぐことにその時間を使った方がより良い家ができる」ということです。
もちろん、具体的な家づくりに入る前に、お客さんや家族のみなさんの思いや暮らし方、夢なんかを理解しておくために、趣味のことや学校のこと、食事のことなどなど、世間話なんかもしながらじっくりと時間を使いますが、それは「いい家を創るために『必要な時間』」なのです。

ここで言う「余分な時間」というのは、例えば、色んな業者さんを呼びつけて、意味もなくプランやお金について競わせたり、自分の考えをまとめる前に、あとは、私たち業者をどこまで行っても信用できずに「あれも違う、コレも違う」と……結局、どこまで行っても任せられない……。

こんな風なことで振り回わされてしまいますと、私たちもそこで「この人とどこまでおつき合いできるか」ということを考えてしまう、というのが本当のところです。
もちろん、それらの言動が「何としてでもいい家を創りたい!」という前向きな考えから来ているのであれば、どこまでもトコトンおつき合いしたい!と思いますし、それは決して「余分な時間」にはならないのですが……、明らかに違う。
その見極めは、優秀な営業マンほど早いと思います。 で、必然その人のところにはだんだん足が向かなくなる。
 結局、「思いを同じにして、いい家を創りましょう!」というパートナーは、その人からひとりふたりと去っていくことになるのです。
どこまで行っても任せられない……、これは損です!


と、少し生意気なお話になてしましまいましたが、これもまた本当の話です。

“いい家にしたい!”という気持ちは、私たちも同じです。
しっかりと、 本当に“真面目にいい家を作りたい!”と考えている営業マンに出会えることを願って……。

もちろん、信用するに至らないのは私たちの責任でもあります。あらためて自省。




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