家作りを進めるにあたって、まずスタートになる取り組み方について考えてみましょう。
家作りには、大きく2つの考え方があります。
ひとつは、『機能・性能重視型』
これは、「耐震性や耐久性、省エネ性能、防犯機能等々、家の基本となる機能や性能の充実ありき」の家作りで、
あなたの家にどんな設備や機能を備えるかという「家の性能から選んでいくタイプ」です。
代表的な家は、テレビCMや新聞広告、住宅雑誌などの広告でなどでよく目にする
「我が社の家は、ココが違う!」とうたっているものですね。
長年、マイホームに関するさまざまな開発を続けて来た大手住宅メーカーさんが、手掛けていることが多く、
ある意味到れり尽くせりの家。おおむねそれらの機能や設備は、今現在の最新の性能を持っていますから、
ある意味ど「こんな機能を備えていれば安心!」という考え方ですね。
もうひとつは、『住まい方重視型』
これは、まず「その家で、どんな住まい方、暮らし方をしたいのか?」「こんな生活をしたい!」
「あんな風に暮らしてみたい!」という、あなたやあなたの家族の“想い”からスタートするという考え方です。
ある意味、現実的な性能等はさておき、まずは夢や想いから家作りを始めるというやり方。
どちらの考えが良いとか悪いとかいうことではありません。あくまでも、
あなた自身の「満足「納得」を獲得するための考え方ですので、
「何はともあれ、家の基本性能がしっかりしていなければ!」と考える人もいるでしょうし、
また「私の夢は、こんなお庭があって、みんなが笑顔で集えるリビングがあって……」と
家に対するイメージを膨らませることから始める人も……、ひとそれぞれです。
ワタクシの個人的な体験から最近の傾向をお話しますと……。
最近は、「住まい心地」というのが少しないがしろにされているような気がしています。
確かに、「こんな設備や機能があれば」→「こんなに快適!」という図式は間違えではないです。
でも私は、家作りを考える「順番」が、逆ではないかと、ふと思うのです。
「こんな風に暮らしたい!」→「それを実現するために必要なものは何か?」という順序です。
一見、どちらも同じように見えますが大きく違います。
何が違うのかと言うと、前者には、少なくとも“家作りの醍醐味”がないのです。
今の家(特に住宅専門会社さんが提供している家)は、本当に至れり尽せりです。
その開発力の凄さには驚かされます。用意されたカタログのパーツを自分の好みで選んでいけば、
「誰もが、安心して暮らせる立派な家」ができる仕組みになっているのです。
これは、ある意味スゴイことだと思います。
でもちょっと待ってください。
家作りの中心はあくまでも、そこに住む「人間」だと思うのです。決して「設備」が主ではないはずです。
これは最近気づいたこのとなのですが、長年家作りに携わってきて、
年々“家作りの醍醐味”を味わうことが少なくなって来ているような気がしてなりません。
“家作りの醍醐味”とは、「カタログからポンポンとパーツを選んで組み立ていくこと」とは
対極にあることは明らかです。
それは、「あーしたいが予算がない!でも何とか工夫できないか?」「この部分をもっと活かして
もっと素敵なものにできないか?」など、そこにはある意味「余計な悩み」や「しんどい思い」がつきものです。
「家作り」=効率を最優先した「仕事」であるとすれば、そんな無駄はない方がイイに決まっています。
「用意されたメニューから好きなものを選んで、ハイ出来上り!」その方が経済的です。
会社、企業にとってはそれがベストなのかもしれません。
でも、違います。
少なくとも私は、お客さんと一緒に“家作りの醍醐味”を味わえるからこそ、
今もこの仕事を続けていると思うのです。
何だか偉そうな話をごめんなさい。m(_ _)m
ついつい熱くなってしまいましたが、
皆さんにもぜひ「一生に一度の“醍醐味”」を体験してほしいと思っています。
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