構造偽装問題が話題になってから随分時間が経ってしまいましたが、この事件は家を
建てることに携わっている人間にとって本当に色んなことを考えさせられました。
何よりいちばん強く感じたのは、「法律を守る」ということの意味の大切さです。
構造偽装問題では、「法律を守っていなかったこと」が大きな問題だったわけですが
……。
私たちに限らず少なくとも、「家を建てる」ということに携わっている人にとっては
驚き以外の何ものでもなかったはずです。
柄に似合わず、少々カタイ言い方になっていますが…。
要は、「考えられない行為」だったわけです。
もっと突っ込んで言えば、「法律さえ守れば何してもエエのんかいな!?」と。
で、よくある話が、「地盤調査も何も、今までここに何十年も家が建ってたんやから
大丈夫とちゃうのん?」という話。
建築基準法が定められる以前に建てられた古い家では、地盤調査は必要なかったわけ
です。守るべき法がなかったわけですから。
建築基準法で定められている現在は、家を建てるにあたって、ちゃーんと地盤を調べ、
必要に応じて地盤補強工事を行なうことによって定められた地盤の強度を確保しなけ
ればいけないのです。
※地盤沈下に起因する基礎の瑕疵に対して、法改正以前は2年保証で良かったのが、10年保証が義務付けられた。
しかーーーし!
驚くことに、実際にその家に住んでいた人だけではなく、家を建てて売る側の人にも、
「今までここに何十年も家が建ってたんやから大丈夫ですわ!」と同じ発言をする人
がいるのです。
お客さんに対して、ハッキリ言わないまでも、「地盤は大丈夫です1」と地盤調査も
せずに何の根拠もない「大丈夫」という言葉だけで片付けてしまう。これ現実に少な
くないのです。
なぜ、彼らが地盤調査をしないのか?
●「それまでにずっと前から家が建ってたから」という根拠のない理由がひとつ。
で……、
●地盤調査をして、地盤の補強が必要となった時、莫大な費用がかかってしまう可能
性が出て来る。
→そーなると、「補強工事」の分の費用がプラスとなり「販売価格が高くなり、家
を売れない」
と、たったそれだけの理由なのです。驚くべきことに。
これって構造偽装問題以上にマズイ話です!ハッキリ言って!!
でも、こんなことがまかり通っているのも事実なのです。
試しに聞いてみてください。
特に建売りなど新たに宅地開発をして家を建てて売っているところで。
「地盤は大丈夫ですか?」と。
で、「大丈夫です」という答えが返って来たらすかさず、「んじゃ、地盤調査をやっ
た時のデータを見せてください」と。
ちゃーんと地盤調査をやっていれば、データがあるはずです。建築基準法をクリアし
たデータが。
さらに、「地盤調査をしなくても、うちは“ベタ基礎”ですから大丈夫です!」とい
うのも×。
いくらベタ基礎でも、その下の地盤が緩ければ意味がないからです。
家を建てる時は、建物の構造云々以前にまず、地盤がどうなっているのか?しっかり
と建築基準法を越えた安全な地盤になっているのか、をしっかりと確認しておきましょ
う!
古い家を解体して、新しく家を建てる場合も同じです。必ず地盤調査をして必要に応
じて補強工事を施すこと。もし万が一、家を建てる業者さんが、「地盤調査はしなく
ても大丈夫です!」と言ったなら、さっさとその業者さんとはオサラバすべきです!
だって、それには何ーーーんの“根拠もない大丈夫”だからです。
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