理想の家から考える土地探し 03
土地の方位と形によって決まる!外観と間取り 01


前回土地の性格によって家の設計や外観の70%が決まってしまうのと述べましたが、ここで土地の性格別に具体的に考えてみましょう。

■南向きの土地に建てる家の外観と間取り
住宅展示場のモデルハウスは、この南向きの土地になります。
「ん?あれ?? 展示場などに行くと建物が向かい合っていることもよくあるぞ。だったら、コッチが南側なら、アッチは北側になるじゃない」
と思われるかもしれませんが、しかし、モデルハウスというのは、実際の方角が北向きでも、西でも東でも、正面を南として、家を建てているのです。
住宅雑誌などにも、そんな南向きのモデルハウスの外観写真が掲載されたりしています。

では、なぜ? そんな暴挙に出るのか??

その答えは、ただひとつ! 要は"外観がカッコいいから"なのです。

納得できるような・・・・できないような・・・・なんだかなぁ。

ではなぜ、南向きの土地に建てる家は、外観がカッコ良くなるのか?
その理由を整理してみると、こうなります。(想像しながら読んで下さいね)




  1. 手前南側の庭越しに奥に家が見える。
  2. 南面からの採光を最大限確保する為に、家は東西に拡げて建てるため、正面から家を見ると、大きくどっしりと立派に見える。(間口の広い土地の場合です)
  3. 玄関ポーチやバルコニーなど、造形に変化(凸凹)を持たせることができる。
  4. 土地の北側には、無駄なスペースは極力作りたくないので、家の北側はフラットなりやすく、その反動で家の南側は凸凹がつきやすくなります。そのため、南側の造形に変化(凸凹)ができる。
  5. 家の南側の凸凹に応じて、屋根形状にも変化が生まれる。
  6. 家の南面が見える訳ですから、全ての窓が大きくなり、壁平面の中にも変化ができる。

と、いう訳で南向きの土地に建てる家は、外観がカッコ良くなるということが解りましたが、では、南向きの土地に建てる家の間取りはどうなるのでしょうか?

まず、玄関がジャマ者になります。悲しいお知らせでしたね。失礼しました。

理由は・・・。
通常、玄関は南側の道路に面して配置することになりますが、そうなると、限られた土地の広さの中で、明るい南側のスペースを玄関とお部屋が取り合いのケンカをすることになります。その結果、南側に面するお部屋がいじめられることになるのですね。

それと、最近はシューズクロークやコートクロークなど、玄関周りの収納を充実させるご要望が多いのですが、この南向きの土地の場合では、更にその制限が厳しくなってしまいますね。

では、まずは具体的に間口の広い土地から考えてみましょう。
ここで、もう一度ブロックプランの基本形イラストBを思い出して頂きたいのですが、南向きの土地の場合、更に南面に玄関ブロックを配置しなといけなくなります。つまり、3部屋ブロック+玄関ブロックとなりますので、南向きの土地の場合、間口はさらに長い寸法が必要になります。

また、この南向きの土地の場合は、玄関と和室の関係がひとつのポイントになります。

具体的に代表的なパターンをいくつか考えてみましょう。

南向き3ブロック+玄関ブロック・その1
ダイニングとリビングと和室の3部屋、つまり1階の全ての居室を南面に配置することを優先した場合で、玄関を挟んで、和室とLDKを分断させるブロックプランです。


イラストC 南向き3ブロック+玄関ブロック・その1
1F床面積 76.18m2(23.04坪)
想定土地面積 168.07m2(50.84坪)
↑クリックで拡大します。


このプランの場合、和室の用途が、客間か個室、あるいは取り込んだ洗濯物の仮置き場?(笑)になってしまいますね。個室にしない場合は、ほとんど使用しない和室になります。

俗に14P間口の南入りプランと言ったりしますが、このプランを想定した場合に必要な土地の間口は、14m94cm以上になります。また土地の面積は50坪以上になりそうです。
(土地の間口があと50cm広ければ普通車2台のガレージスペースを確保できます)

あっ!それと、今回の『理想の土地探し』のパートでは2階の間取り図は掲載していません。この段階で2階のことまで考えると焦点が割れてしまうので、あえてそうしています。
「あれっ?? 平屋の家か?」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、という理由ですので、ご了承ください。

ちなみに、2階の間取りを考える上で、特に重要になるのが"階段"の位置になります。
イメージとしては、階段から2階の各お部屋への動線に無駄のないプラン(2階の廊下が短いプラン)が一般的にはベターでしょう。


南向き3ブロック+玄関ブロック・その2
同じく、ダイニングとリビングと和室の3部屋を南面に配置することを優先した場合で、玄関を西側に配置したブロックプラン。


イラストD 南向き3ブロック+玄関ブロック・その2
1F床面積 86.12m2(26.05坪)
想定土地面積 188.39m2(56.98坪)
↑クリックで拡大します。


このパターンは、和室がリビングと連続しているので、客間としても茶の間としても使用できるので、和室の用途が広がりますね。
しかし、玄関から、階段やトイレ・洗面、キッチンへの廊下が長くなりますので、その分、家の面積が大きくなって、コストも上がることになります。

同じく14Pの南向きプランです。
このプランを想定した場合の土地の間口は、同じく14m94cm以上必要になります。土地の面積はガレージ2台分を考えると55坪より、もう少し広さが欲しくなりそうです。

しかし実際には、ご予算との兼ね合いや、物件の希少性を考えると、そうそう理想的な土地は、ないかもしれませんね。


次回はもう少し間口の狭い土地の場合のプランをご紹介します。


■1P=91cm
半間(はんげん)=91cm1間(いっけん)=1m82cm
半間×1間   =1畳1間×1間   =1坪
91cm=1P(いちピー)と覚えておいてください。


理想の家から考える土地探し


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