| ■北向きの土地に建てる家の外観と間取り |
北向きの土地に建てる家の外観は、簡単に言えば家の裏側を見せることになります。簡単に整理してみましょう。
- 間口の広い土地であれば、南向きと同じように家は、東西に拡げて建てることになるため、正面から見ると大きく見えます。しかし、採光の面からも家は出来るだけ土地の北側(手前側)に寄せ、南側に庭を作ることになるので、正面から見ると少し圧迫感を感じてしまう
- 北側なので、バルコニーも無く、また、トイレ、洗面、お風呂などの小さな窓がポツポツとした感じで見えて、外観が寂しくなる。そのため設計に工夫が必要
- ガレージやアプローチなどの外構デザインを上手に絡めて、ノッペリ感を払拭する工夫が必要
もうお解かりですね?
そうです。南向きの家なら、何も考えなくともそれなりの外観になるのですが、北向きの家の場合は、外観に何らかの工夫が必要になります。
「そら、工夫はせなアカンやろ。」と思ってしまいますが、ここで言う工夫とは、『間取りと外観デザインの設計バランス』を少し外観デザイン寄りにシフトすることを意味します。
つまり、外観デザインを整える為に、間取りやその他諸々のご要望が、少し犠牲になるかもしれないということです。
住宅会社も外観デザインと間取りを両立させ得るだけの設計力が必要になります。
ですので、北向きの土地に家を建てられる方は、住宅屋さんに南向きの家の現場案内をしてもらったり、南向きの外観写真をいくら見せてもらっても意味がないということになりますね。
そんな事すらも意識していない営業マンも、たまにいますので要注意です。
またまた余談になりますが、家の外観は、女性のお顔に例えると分かりやすいと思ったりします。
このお話は、ある意味デリケートな表現?なるので、実は今までに一度もお客さんにもお話をしたことがないのですが・・・・・
例えば、もともと彫りの深いお顔なら、お化粧をあまりしなくても美しいですよね。
家も同じで、家自体の造形にバランスよく変化があれば、外観は美しくなります。
しかし、東洋系のお顔の場合は、どうしても目を中心にお化粧が濃くなったりしませんか?(一般論ですよ)
北向きの家の外観が、この東洋系のお顔に似ているなあと思ったりするのです。
造形に変化のない家は、どうしてもモールや出窓や外壁材のパッチワークで外観をごまかそうとしたくなるのです。
小さな目をムリに大きく見せようと、アイラインやアイシャドーそしてマスカラ命!みたいな感じで、パンダになるよりも、いっそ東洋系の美にシフトしてスッキリ涼しげな目元を表現した方が良い場合がありますよね。
(キミは誰やねん?みたいなことになってますね…反省)
家の外観も同じじゃないかなと思うのです。
北向きの家を、何とか賑やかにしようと考えるよりも、北向きの外観の美しさを追求された方がいい場合もあると思います。
その場合、思い切ってシンプルモダン系のスッキリした外観も一考の価値があるかもしれません。
好き嫌いの問題ですので、ダメなものはダメかもしれませんが・・・・
 貝塚東山モデル
ちなみに、北向きの家でも、こんな外観もできます。
南向きの家の外観に近づけた実例です。
 宝塚市O邸
いずれにしても、お顔は持って生まれたものですが、注文住宅はこれから建てるものです。家のデザインは、造形で勝負したいと思う、今日この頃です。
では、北向きの土地に建てる家の間取りは、どうなるでしょうか?
ベストでしょう。
間取りに関しては、皆さん色んなご要望がありますので、もちろん一概には言えませんが、プランニングにおいては、最も対応力の高い性格を持っているのがこの北向きの土地だといっても良いでしょう。
北向きの土地に建てる家の間取りの特性を簡単に整理してみましょう。
- 玄関が北側になるので、1階の居室は全て南面に配置できる為、全てのお部屋が明るくなる(間口の広い土地の場合です)
- 北側の任意の場所に玄関を配置できるので、プランニングの対応力が高い。(この点で、西向きや東向きの土地よりも有利なります)
- 玄関を北側中心付近に配置すれば、各部屋へつながる廊下が短くなるので、動線にもコストにも無駄がなくなる。(これも北向きの土地特有のメリットになります)
以前にブロックプランの基本形でご紹介したイラストBを見て頂くとお解かりになるかと思いますが、北西(左上)の空いているスペースにスッポリ玄関が収まりますね。
この基本形は、北向きの土地と同様に、西向きの土地にも同様に当てはまりますが、更にバリエーションが増えるのが、北向きの土地になります。
しかし、家を土地のどこに建てるのか?を考えたときに(配置計画といいます)通常は、南側の採光を確保する為に、また庭を確保する為に家は北側(道路側)に寄せて建てます。
そうすると、土地の北側で、ガレージとアプローチと建物がスペースの取り合いのケンカをする場合がよくあります。
特に道路と高低差のある土地の場合は、その高さに応じて必要な階段のスペースも決まりますので、外構計画を睨みながら設計を考えることが重要になります。
ちなみに、車椅子にも対応できるようにと「アプローチを"スロープ"にしたい」と云うご要望も多いのですが、このスロープの場合は、びっくりするぐらいスペースを必要とします。
介助なしで車椅子が登れるスロープの角度は、12cm上がるのに1mの長さを必要とします。
つまり、60cmの高低差を登るスロープの長さは、5m必要になる。
ということですね。
ですので、もし、スロープが必要なら、それに応じた土地を探さないとダメですね。
また、南向きの土地と比べて、この北向きの土地や、西向き、東向きの土地は、日当たりが悪くなる場合が多いので、よ〜く確認しておきたいところです。
南向きの土地は、道路の道幅分だけ日当たりが良くなることは、前述しましたが、この北向きの土地や、西向き、東向きの土地は、南側隣地に建物が建っているケースが多いですね。
当然、その南となりの建物によって、南側の採光は遮られる事になるので要チェックです。
詳しくは、別の機会に《日当たりと通風からみた土地》のパートでお話しますね。
次回は、北向きの土地と家の関係についてプラン例を上げて紹介します。
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| ■1P=91cm |
| 半間(はんげん)=91cm | 1間(いっけん)=1m82cm |
| 半間×1間 =1畳 | 1間×1間 =1坪 |
| 91cm=1P(いちピー)と覚えておいてください。 |
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